ご報告が遅くなりました。
入札シミュレーションをしていた競売物件の開札結果報告をさせて頂きたいと思います。
入札シミュレーションをした時の記事はこちらからご覧いただけます。
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一戸建てのお家を入札シミュレーションしました。
さて、入札シミュレーションした物件は、
■物件番号 令和1年(ケ)第515号
■売却基準価額710万円
■買受申し出保証額142万円
■買受可能価額568万円
【開札情報】
■入札者数|10人
■落札者資格|法人
■落札額|14,850,000円
【入札予測】
①不動産投資としての収益目線|850万円
②買取再販事業者の目線|1200万円
上記の結果となりました。
落札された金額から不動産投資物件として考えると、まったく収益性は考えられない物件だということがわかりますね。
今回、不動産投資物件としての算出は
家賃収入を12万円と設定しました。なので、年間で144万円です。
入札シミュレーションでは
144万÷850万×100=16.9%(表面利回り)
こちらで計算をしました。
単純に今回の落札額で計算してみると
144万÷1485万×100=9.6%(表面利回り)
こちらの金額となりました。
3点セットの資料では室内には大量の荷物があり、管理状況もよくなかったので、荷物の処分費、改装費を考えて最低でも100万位は経費としてでていきそうでした。
なので、不動産投資物件として考えるには利回りも10%を切りますので投資物件としては魅力は薄かったです。
また、買取再販事業として入札額を1200万円としましたが、こちらの金額もまったく届きませんでした。
差額で280万円の開きがあります。
残念ながらこちらの入札予定額も箸にも棒にもの結果でした。
何度か入札シミュレーションをしていますが、買取再販事業を考えた場合の入札シミュレーションの金額は最終の出口戦略によるため読みにくいのは事実あります。
何よりも、現地調査へ行かないと出口の金額を最終的にジャッジするにも難しいからです。
競売の入札は、別に現地へ調査に行かなくても入札勿論参加できますが、落札するのはかなり至難の業やと思います。
理由としては、机上での計算だけになると過去の事例に縛られるからです。
過去の事例に縛られるということは、販売価格の上限を決めてしまうということです。
不動産の世界には世の中に同じものはないと言われています。
分譲住宅の一戸建てでも、マンションでも同じような建物や室内はありますが、同じ土地、同じ位置にあるものが存在しないからです。
その違いを見抜くことが不動産の世界では大切になります。
物件を見定めることについては、買取再販事業でも収益物件でも同じですよね。
いかに良い物件を選ぶのかですね。
これかれも検証は必要ですが、単純なことですが、競売の入札物件を不動産投資物件として考える場合は、投資物件向きの物件を選ばなければ落札できる可能性が低いということですね。
わかりやすいのは、分譲マンションでも1R、1Kといったあきらかに不動産投資として考える物件を選択する。
戸建てについては
①すでに賃借人が住んでいるお家
できれば、「最先の賃借権」もしくは「6か月猶予」がついている住居を選択する。
※最先の賃借権とは?
今回、競売の原因となった金融機関等からの借入をする前から既に部屋を借りて住んでいる方がいてる場合、その方の権利を表すのに「最先の賃借権」と呼んでいます。
なので、今回の競売であなたが落札してもその賃貸でお部屋を借りている方に、出ていってくださいと言えないということです。
そのため、買取再販事業者は入札をしません。
入札参加される方は、ほぼ「投資家」の方が不動産投資物件として入札参加されています。
例)Aさんが不動産投資物件として「所有」していた。既にお部屋を借りる人「C」が住んでいる。そのお部屋をBさんへ売った。そして、Bは購入するのに金融機関からお金を借りてそのお部屋を購入した。
この場合、Aさんが家主の時に「C」さんが入居していました。
なので、BさんがAさんから買った時も「C」さんは住んだままですよね。
この売買のことを「オーナーチェンジ」と呼んでいます。
※6か月猶予とは?
今回、競売の原因となった金融機関等からの借り入れをした後にお部屋を借りて住んでいる方がいてる場合、その方の権利を表すのに「6か月猶予」と呼んでいます。
なので、今回の競売であなたが落札したら、今住んでいる方に「6か月間」は住んでてもいいけど、それ以降は退去してくださいね。っと、いえるんです。
退去までの期間も家賃を支払ってもらうことができます。
この場合、買取再販事業者も参入します。
実際に私が勤めていた会社もそうですが、他の同業の会社さんも同様に入札に参加されていました。
例)Aさんが金融機関等からお金を借りて新築アパートを建設。
その後、お部屋を借りる方が入った場合は金融機関等が先にお金を貸していますので、借りている方は立場が弱くなります。
②少し難がありそうなお家
例えば、雨漏りがしているなど改装費がかかりそうな物件など。
入札件数が少なくなるような物件を選ぶことになります。ただし立地などがよければそれなりに入札件数、入札額も入る可能性があります。
まとめてみると、競売の入札制度では一番高く落札した方が購入することができます。
ただし、競争相手が多く予想される場合は希望の金額で落札するのは難しいです。
なので、
①不動産投資物件に向いている物件を選ぶ
②少し難があり、入札件数が少ないものを選ぶ。
この辺をうまく取り入れていくと物件の絞り込みもしやすいので、競売入札の傾向と対策は建てやすいと思います。
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